「双眼鏡を覗いてみたら」 ~紅葉稲荷神社~(シリーズ⑫)

投稿:2014.07.12

タワーの北側の直ぐ下に街の住宅に囲まれて緑の濃い馬蹄形のこんもりとした森が見える。お客さんからこの森について聴かれたので雨上がりの日に仕事が終わって行ってみた。

楠などの常緑樹の大木がうっそうと茂るすり鉢状の谷の一番奥に紅葉稲荷神社がある。江戸時代にこの地に遷座し、現在は豊前田町一帯の守護神、商売繁盛の神様として崇められている。鳥居をくぐって参道を進むと、その両脇には紅葉の大木も生茂る。枝が広がり辺りは暗いが、所々に射す木漏れ日が葉っぱの緑色を鮮やかにしていた。むっとする湿った空気の中でシダや苔が繫茂し、下関市指定の保存樹木である銀杏の木は見上げるほどに立派に見える。

また、神社入口の西側には福仙寺がある。銅鑼(どら)を叩いてお参りした後横手に廻り、神社との境界と思われる所の階段を登った。お寺の裏山も神社の山と一体となって大木に覆われており、薄暗く落葉が溢れている。その中にコンクリートのジグザグのスロープが設けられ、それに沿った沢山の煉瓦造りの小さなお堂の中にお地蔵さんを祀った八十八か所霊場がある。階段の登り口に「海のみえる丘の径」の標識があるが関門海峡は森を抜けて日和山公園まで行かないと見えない。

森を出た時は、私の手の甲は藪蚊に刺され痒さはこの上もなかった。タワーからは見えない正に小さな森の探検だった。

写真は「タワーから見た小さな森」と「紅葉稲荷神社」

ページの先頭へ戻る

ページトップへ